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そして私たちは解散した。
家に着いてすぐ、『大丈夫かなぁ?』と心配してたら、彼から電話が掛かって来た。
「もしもし?」
『あ、先輩。道分かりましたよ。何度か通ったことがある道でした』
「そうなんだ」
とりあえず、道が分かって良かった。
私も私で彼の家の場所がよく分からないから、迷子になられても道案内は出来そうになかったから。
「そっか。良かったね」
『ハイ。じゃあ、また』
「うん、またね」
そこで私たちの電話は途切れた。
その次の日はとにかくよく会った。
1回目は学校の購買で会った。
私は友達と購買の側の自販機に飲み物を買いに行ったら、彼は購買でちょうどパンを買おうとしてた。
「偶然だね」
「ハイ」
と、軽く話したらそれぞれ友達のところに戻った。
2回目は掃除の時間。
私の班は今週は調理室の掃除だったから調理室に行ったら、授業を受けてた一年生がまだいた。
気にせず調理室に入ったら、涼がいた。
「え? あれ?」
向こうも私の存在に気付いて私に会釈をした。
「あ、6限目はここで授業だったんだ? ウチはここが掃除場所なんだ」
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