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出会いは本当に突然だった。
私、山瀬結羽(ヤマセユウ)は高校3年で市内の公立高校に通う、どこか自分の世界を持ってる誰にも真似出来ないような不思議キャラ。
高校は2つの駅の間にあった。
1つは歩いて10分か15分くらいの藤川駅。
もう1つの駅は30分近く掛かる美合駅。
私は電車通学でいつも藤川駅を利用していた。
その日は文化祭の最終日。
友達と一緒に帰ることになり珍しく美合駅から帰ろうとしてた。
「山瀬またねー」
「うん、バイバーイ」
友達は自転車通学だから美合駅で解散して、私も帰ろうと駅の階段に向かって歩いていたら、一匹の猫がいた。
その猫は見るからに年老いていた。
人がたくさん歩いてる中、猫は気にするわけでもなくただ、じっと座っていた。
私は猫が好きだったから猫の元まで行ってしゃがみ、手を伸ばした。
猫は無愛想だったけど逃げることもなく触らせてくれた。
「お前可愛いね」
しばらく触って後、そろそろ帰ろうかと立ち上がったら、ある1人の男の子がこっちに来てしゃがみ、猫を撫で始めた。
私はそれを見て、男の子に対して仲間意識が芽生え、思い切って話し掛けてみた。
「猫好きなの?」
男の子は突然話し掛けられ少し驚いた様子だったけど、笑顔で応えてくれた。
「ハイ、好きです」
それが私と、のちに大恋愛をすることになる岩本涼(イワモトリョウ)との出会いだった。
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