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「レミィ、これでよかったの?」
パチュリーはレミリアと席を並べ、紅茶をすする。
メイド妖精に入れさせた紅茶は、咲夜が入れてくれる物とは比べ物にならないほどまずかった。
「……」
レミリアから返事はなかった。
もちろん彼女にもパチュリーの言う「これ」が咲夜の事を意味しているのは分かっていた。
ただ返事が出来ないでいるのはレミリア自信悩んでいたからだ。
「レミィにもこうなる事は予想出来なかったのかしら?」
「……なんとなくだけど嫌な予感はしていたわ」
レミリアは紅茶の入ったティーカップを見つめながら口を開く。
「ただ、あの子のあんな姿を見たのは初めてだったからかしら。少し、動揺したのかもね」
「確かに、怒鳴り声を上げるなんて咲夜らしくないわね」
あの一件の直後、美鈴が泣き止まないフランドールを連れて廊下を行くのに気付き、パチュリーは美鈴を呼び止め事情を聞いた。
その事実を聞いたパチュリーも多少なりに動揺した。
「…レミィには言わなかったけど、この間少し嫌な予感がしたから占ってみたの」
パチュリーはレミリアの誕生日会の前日の日を思い出す。
「私の占いによれば、咲夜に近々、何かが起きるとでたわ」
「そう。 …嫌な予感て何よ」
レミリアは訝し気な目でパチュリーを見る。
「魔女の勘よ。勘」
パチュリーは紅茶をすする。
「ふーん。 それで?」
レミリアは両手を組んでテーブルに膝をつき、占いの結果を言うよう促す。
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