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虐めてしまった罪悪感、その結果取り返しのつかない事になった後悔から、顔をあげられないのだろう。
担任はホームルームを終えると教室を出ていった。
男子も女子も今日は静かに、帰り支度を始めた。
そんな中、武司は帰り支度もせずに教室を出ていこうとした。
「武司、何処いくんだよ?一緒に帰ろうぜ」
友達に呼び止められた武司は、
「悪い、今日は先帰ってくれ」
それだけ言って走り出した。
階段を降りて靴を履きかえて真っすぐ商店街に向かって走った。
幸子は今日か明日の夕方、必ず荷物を取りに来る。
会うチャンスはその時しかない。
武司は商店街の、ある場所を目指して走った。
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