高校

5/5
前へ
/33ページ
次へ
闇夜「あぁ本当だよ。じゃあコンビニに寄って帰ろうか?」 美鈴「うむ!行くぞ闇夜!遅れるでないぞ!」 闇夜「はいはい」 俺は微笑みながら返事をする 走ってコンビニに向かう美鈴を見ると、やっぱりまだ子供だなぁ、と思う コンビニに着いて、店内に入るとアイスコーナーに入っているアイスを覗いている美鈴が居た あれが高校生になった女の子の姿なのか、と思う。まぁ可愛げが無いより良いんだけど 俺は美鈴に歩み寄った 闇夜「良いアイスはあった?」 美鈴「おぉ、闇夜!遅いぞ!えっとな……僕はこの、はーげんだっつ、とゆうのが良いぞ!バニラやらティラミスやら色々味があるが………僕はこの抹茶の彼が良いぞ!」 ハーゲンダッツを選んだこの子は、ハーゲンダッツの価値を知らない女の子なのかと思う しかも抹茶の彼って…… でも今日は入学式だから、祝いの意味も込めて買ってあげようと思う まぁ小さい祝いだけどね 闇夜「わかったわかった。じゃあ買ってくるから美鈴は先に外に行っててくれる?」 美鈴「首を長くして待っているぞ!」 闇夜「はいはい」 美鈴は走って外に出て行った 俺もレジに行き、会計を済ませて外に出た 美鈴にハーゲンダッツを手渡し歩き始める 美鈴はハーゲンダッツを手にした瞬間、スプーンを口に加えてカップのふたを開けた スプーンの袋を口と手を使って破き、ゴミを俺が回収してスプーンでアイスをすくって食べた すると美鈴が俺を突然見た 美鈴「闇夜!これは美味すぎるぞ!びっくりだ!」 闇夜「それはそれは、良かったな。早く食べないと溶けるぞ?」 美鈴「僕はそんなノロマではない!」 美鈴はプイッと前を向きアイスを黙々と食べ始めた 闇夜「ははは。ごめんごめん」 しばし無言になる 美鈴「………闇夜」 美鈴はアイスを食べながら話し掛けてきた 闇夜「なに?」 美鈴「いつも、ありがとう……な。」 闇夜「なんだよいきなり」 笑いながら答えた 美鈴「な、何でもない!馬鹿者!」 闇夜「?」 美鈴が顔を真っ赤にしながらアイスを食べる 何の事かは、わからなかったけど俺は深くは聞かなかった 美鈴とは俺ん家の前で別れた また明日、と その日、家に入る時に鈴の音色が聞こえた気がした
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

58人が本棚に入れています
本棚に追加