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「はっ…」
「おい」
強く突かれて
自分の体が真っ二つに裂ける感覚に襲われた。
「生きてるか?」
「…。」
睨み付けると、男は満足そうにほくそ笑んだ。
見渡してもテーブルとベッドだけ
灰色に囲まれた殺風景なこの部屋は
あたしにそっくり。
あたしの居場所。
このベッドは1人ならどんなに身体を投げ出しても十分すぎるくらいなのに
2人が入るにはずっと狭い。
「お前、濡れすぎ。」
嫌な奴。
自分が気持ち良くなるためにしているくせに。
「うるさい…。」
男の引き締まった半身が月夜に照らされる。
この太い腕に抱かれていると思うと
吐き気がした。
どうして大きなものが
小さなものに入ろうとするの。
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