第一章

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 私は小さい頃から裕福な生活をしていた。親からの愛情を感じたことはない。結婚もしたかったわけじゃない……。  相変わらず私は居場所を見つけることができないでいた。  私を物として扱う旦那。  私は彼の人形――  『好き』  そんな言葉は嫌い…。  ただ静かに暮らしていたいだけ……。  ――愛情  そんなもの知らない。ただ赤く腫れた鏡の中の顔を静かに見つめるだけ。私にはそれだけしかできなかった。
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