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さあ、次は どんなネコに 出会えるかしら。
「わん!わん!」
まあ!
大きな犬が 走ってくるわ。
どうしましょう。
どうすれば 逃げられるかしら。
困った。困ったわ。
「おい。なに ボーっと しているんだ! 早く ヘイの 上に 上がって来いよ」
そうだわ。
ヘイの上に 上ろう。
急いで、急いで。
「ふぅ。 助かったわ」
この目の前にいる 黒いネコが 助けてくれたのかしら。
「おまえみたいに ボケーっとした ネコも めずらしいな。もっと しっかりしないと 生きていけないぞ」
「だってあたし かいネコ なんだもの」
「なんだって!
かいネコなら かいネコらしく 家にいろよ。ゴロゴロできて メシまで もらえるんだろ。
オレたち ノラネコは いつも ピリピリして、メシさがしてないと いけないんだから」
それは 大変だわ。
あたしには できそうにないわね。
それにしても なんて 口のわるい ネコなのかしら。
「そんなに かいネコが いいなら、あなたも かいネコに なったらいいじゃないの」
「いやだよ。
オレは 好きで ノラネコ やってるんだ。大変だけど オレには ノラネコが 合っているんだよ。
ああ、そろそろ 夜ごはんを さがし始めなきゃ。おまえも 気をつけて 帰れよ」
「ええ、ありがとう」
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