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「ん…あれ?
あっそうか…佐助さんは?」
麻穂が目を覚ました時には佐助は傍にいなかった
不思議に思い信玄のもとへ
「父上様佐助さんは?」
『越後の様子を見にいっておる』
「あたしも行きたかったな…」
『今なら間に合うかもしれぬぞ?』
「本当ですか?」
麻穂はぱぁと明るくなる
信玄は頷いた
『うむ
ならば麻穂も行ってくるが良い』
「ありがとうございます!
行って来ます」
麻穂は直ぐ様飛び出し越後に向かっている佐助の後を追う
『はぁ…なんだって越後に行かなきゃいけないのかね~…
麻穂ちゃん風邪ひかないと良いんだけど…』
佐助は木から木へと飛移りながら移動をする
ふと気が付くと後ろを付けられている
『あちゃぁ…全く気付かなかったよ
こりゃぁ修業のやり直しだな』
佐助はそのまま速度を上げた
因みに佐助の後ろを追っているのは麻穂だ
速度が上がった事に気が付いた麻穂は更に速度を上げる
「佐助さぁん!!」
そしてかなりの大声で叫ぶ
佐助は麻穂の声が聞こえ思わず立ち止まって後ろを見る
「ハァハァハァ…良かった…漸く追い付けた」
麻穂は佐助の忍服の裾を掴みながら息を整える
『え?麻穂ちゃん?どうしたの?』
「気付いたら佐助さんがいなかったから…
父上様に聞いたら越後に行ったって…
今なら間に合うから行けば良いって言われてつい来ちゃった」
佐助は呆れながらも笑う
麻穂は笑っている佐助を不思議そうに見つめる
『旅は道連れ世は情けってね
行きますか』
「うん」
麻穂と佐助は手を繋ぎながら越後へ向かった
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