第5話

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ふたりは昨日いた小屋へ戻る そこには麻穂を捜し回る小十郎達がいた 「あたし…随分迷惑かけてる…」 『んなことねぇよ』 「でも…」 『ならとっとと小十郎に謝って来いよ』 政宗は麻穂の背中を押す 麻穂と政宗の気配に気付いた小十郎 『麻穂!政宗様!』 「あ…迷惑かけてごめんなさい…」 『これは迷惑じゃなくて心配だ ったく心配させやがって… 政宗様も良く見付けましたな』 『まぁな』 小十郎は麻穂の頭を軽く叩く 「迷惑じゃなくて心配…?」 『Ah?当然だ 俺達は甲斐のオッサンからお前を預かったんだ 迷惑なら端から瀬戸内に誘わねぇだろ』 「…心配かけてごめんなさい」 『次からは俺か政宗様に一声かけてからにしろよ?』 「ん…ごめんなさい」 しょぼんと俯く麻穂 垂れ下がった犬の尻尾と耳が見えてきそうなほど落ち込んでいる 『麻穂早く寝ろよ 4時間後には出発だからな 政宗様も御就寝下さい』 小十郎は麻穂の頭を優しく撫でる 『わかった ほら…行くぞ麻穂』 政宗は麻穂に手を差し伸べる 麻穂はゆっくりと顔を上げその手を掴む 「あ…おやすみなさい片倉さん」 『片倉さんて…かてぇなhoney 小十郎は小十郎で十分だ』 「でも…」 『俺も構わなねぇよ麻穂 片倉さんの方がむず痒い』 「じゃぁ…小十郎さん?」 『あぁそれで良い おやすみ麻穂』 小十郎はそのまま焚き火の方へ 『寝るか』 「うん…少し眠くなってきた」 政宗と麻穂も再び小屋の中へ .
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