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小屋の中に入り横になる2人
「…ここに来てから自分がどれだけ甘えてたか知った気がする…」
天井を見ながらぽつりと呟く麻穂
政宗は麻穂を見つめる
『麻穂?』
「あたし…ひとりで生きてるって思って粋がってた
自分だけがひとりだって…
けどそれは違ってて、なんだかんだ言いながら沢山の人に助けられてる
こっちに来て戦があるのが普通で
いつ佐助さんや幸村が死んでも可笑しくない…
そんな世界で佐助さんはあたしを何も疑いもなく助けてくれた
自分がどれだけ弱いかもわかった
それでも、父上様は武田の皆はあたしを受け入れてくれた」
麻穂は政宗を見る
「もう少し役に立てる様に頑張りたい
もっと色々なこと知りたいの
だから、こうして瀬戸内に連れてきてくれてありがとう政宗」
はにかむ麻穂
ほんのりと頬が赤く色付いている
政宗は麻穂の頬に触れる
『気にすんな麻穂
俺がお前と一緒にいたかったんだ』
「え?」
『あの日お前を見てから俺は…
麻穂が気になってしょうがねぇ
あの真っ直ぐな視線
小十郎と対等に殺り合える強さ
そしてその容姿に惹かれた
だからこの旅で俺が知らねぇ麻穂を沢山知りたかったんだ
猿も知らねぇ様なお前を』
「ま…さ、む、ね…」
こつんと額を合わせる
『今はまだ良い
だがいつかこの返事聞かせろよ?
You see?』
「あ…あいしー…」
『All right Good night honey』
政宗は麻穂の額にキスをしてから背をむけ寝に入る
麻穂もまたゆっくりと眠りにつく
「おや…すみ政、宗…」
To Be Continued…
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