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明石は中野にはっきりと言った。中野はクスッと笑い、
「なら、すぐにでも言ってやれよ」
中野はエレベータに乗りながら後ろから乗ってくる明石に言った。
「なっ!お前だって好きかもって」
「俺はお前みたいにはっきり言いきれねぇ。病気だって知ってて好きって思うお前はすげぇよ。それに人の事気にしてたら俺先にとっちゃうよ」
明石は無言だった。
「言っとくけど本当に好きだったら俺簡単に諦めねぇから」
中野は真剣な目でいつものふざけた様子はなかった。
「じゃあ俺ここでいいから、さっさと詩桜ちゃんのとこ行けよ」
中野の後ろ姿は少し悲しくも感じた。
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