好き

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「中野くんちゃんと帰った?」 「あぁ。………………詩桜話があるんだ」 明石は玄関で話を始めた。 詩桜は明石のその真剣な表情から何か大切なことだって悟った。 「俺さ……詩桜の笑顔とか悲しい顔とか全部が好きなんだ」 詩桜は戸惑った、自分も明石のこと気になっていた……いや、好きだった。 しかし自分が病気で……いつ死ぬかわからないのに……。 「あたし……病気だよ?」 詩桜の瞳からはじわじわ涙が今にも溢れそうになっていた。 「それでも好きなんだ詩桜のこと。付き合ってくれないかな?」 「あたしいつ死んじゃうかわからない!明石くんと付き合ったって結局は1人になっちゃうんだよ!」 明石に涙を見せないように下を向く。
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