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「気がついた?」
目が覚めたらそこは病院だった。
少し手首を動かすと手首が激しく痛んでリストカットしたことを自覚した。
ベッドの隣には泣きそうな目をした母がイスに座っていた。
「お母さん…何でここに?」
「彼が詩桜のことを見つけて救急車を呼んでくれたのよ」
そう言って母は後ろに立っている少年に目を向け先生に知らせてくると病室を出ていった。
死のうとしたのは両親に叱ってほしかったのもある、しかし母は叱ることもせず、あろうことか父は病院にさえ来ていないようだった。
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