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2人だけになった部屋は静かで彼はその沈黙をやぶった。
「隣の部屋に引っ越してきた、明石悠二。花…寺さんだよね?何であんなことしたの?」
彼は初めて逢った人なのに暖かい目であたしを見て強く言った。
「あたし…病気…なの。いつ死んじゃうかわからない」
逢ったばかりの人に言うような言葉じゃないのはわかってるのに言い始めた言葉は止まらない。
「だから…だから早く自分の人生を終わらせたかった…」
その言葉を言った瞬間、悲しみで胸がいっぱいになっていた。
そして気づいたら詩桜の目からは涙が溢れていた。
「ごめんなさい…。こんなこと…今日逢ったばかりの人に言うことじゃない…」
「友達は?このこと」
「小さい時から学校に行ってないから友達なんていない…」
…孤独…。
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