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車の中で母に「家に帰る?」と言われたが父親がいる家には帰りたくないと思った詩桜はマンションまでにしてもらった。
それから少し日はたって明石くんはよくあたしの部屋に遊びに来るようになった。
「詩桜ちゃん、俺ちょっと下のコンビニで飲み物買ってくるよ」
楽しそうに笑顔で言う明石くんを見ていると病気でいることを忘れられるようだった。
しかし詩桜に残された時間は少しずつ迫ってきていた。
「あたしも行くよ、今日は調子いいから」
「でも!」
心配そうに言う明石くんにあたしは「大丈夫」としか言わなかった。
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