春:入学式

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「うわっ、こえぇ(もえぇ)」 「板橋、いいだろ相手するだけ無駄だ」 「はぁ?無駄だ? いいでしょう 名乗ってあげますよ あたしは、安達倖(アダチユキ) 先に言っとくけど、友達はいらないから」 するとスルスルと間を巡ってくる人影が 「ちょっとうるさいですよそこ」 「!!?(どっかで見たことあるような)」 「すみません。斉藤恵子(サイトウケイコ)先生 うわさでは聞いてましたが、 なかなかの魅力の持ち主ですね」 「謝るならあたしにしてよ!それに先生もなんで もっと早く注意しに来なかったんですか」 「フルネームで呼ばないで、板橋君。 先生は、いろいろ事情があって 今体育館に入ったばかりなんです!」 「先生も遅刻ですか?!ありえません! 生徒の模範であるべき先生が遅刻だなんて!」 「まぁお二人とも落ち着いて」 「これが落ち着いてられますか!」 「ぜんぜん落ち着けない!」 (あ~あ、先生まで炎上しちゃった 二人で声揃えなくてもいいのに) するとマッスルな先生が 「斉藤先生、なにしてるんですか それにお前たちもいいかげんにしなさい」 「お、お前ですって!あんたに・・ンフ、ンーン!!」 「いい加減鎮まれ。今はめんどうになるから先生の言うことを聞こう」 そうして、ようやく長かった入学式は終わった。
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