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俺は、今のところ上級家庭者だ。 父が政治貴族家なのだ。 しかし父は、少し前から(だいぶ前かな…)酒を浴びる様に飲み始め、仕事に出ている様子がない。 それでも咎められたり中級家庭者にならないのは、父の弟が偉い政治貴族家だからだろう。 「玲音!!れーぉ!! 早く、酒!!」 リビングから父の叫び声がする。 ロボットに話しかければそれくらい持ってきてくれるというのに、どうやら父は俺を使うのが好きらしい。 しかし、玲音はしっかり言うことを聞く。 素直に酒を持って行く。 今日の父は不機嫌なようで、眉間に皺を寄せると玲音に向かって怒鳴る。 「遅いんだよ!!返事も無いし…俺に反抗する気か!!」 反抗なんて全くしていないのに、どんどん興奮してきた父は玲音に向かって酒瓶を投げつける。運動神経の無い玲音は避ける事も止める事も出来ず、顔面で瓶を受け止める。 .
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