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手の空いた捜査員は思い思いに、コーヒーやお茶を飲む。
そうしながら、取調室からもたらされるであろう、新たな情報を待っていた。
期待してるのは、西口 由貴子の方であって峰山の方は、既に期待の外にあった。
「酒出達は、まだ戻らんか?」
「北さん、峰山のオフィスに張り付いて酒出さんが動かないらしくて、二人も困ってるみたいですよ」
「まだ、隠された何かがあるのか……」
「さぁ、俺にはあの人の事は分かりませんよ。北さんの方が、知ってるじゃないですか」
北方は煙草の煙を吐きながら、何かの思いに耽っていた。
以前、酒出と組んで担当した、事件でも思い出しているのかもしれない。
矢次は北方を見ながら想像し、手にしたコーヒーを飲み干した。
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