Ⅰ-3

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「お前やっぱり変わってるてか少し変だよな。」 『ふーん。』 よく言われる。 「そうゆうとこね。怒らないし!」 『怒るのは楽しくないからきらい。ほんといらない感情だよね。てかね、そんなことより音楽室遠いよ。」 どこに行くのも不便な学校だなと思う。ただ学校生活を送るだけでダイエットになるんじゃない?目の前には白い廊下がずっと続いている 「俺も場所がよく分からないんだよな、着かないわけだ。」 なんだと…?わからないなら最初から断ってほしかったな。疲れたな。 悪びれもなく俺の前で笑うこの人は可愛い。眺めていたいくらい可愛いけどね 『辞めた。帰るさよなら。』 疲れた。言いながら既に踵を返していた。そんなに楽器も興味あるわけじゃねぇしいいや 『っと…お?』 みやちゃんに背を向けて歩き出したはずが後ろから俺の服の裾をなんかが掴んでいて10㎝も歩かないうちに止まることになった。誰かなんてわかるんだけど一々行動が可愛い、この人は。 「えー…あっ!ほら図書室あるよ。快好きそうじゃんか。」 振り返ったら困った顔をしたみやちゃんが図書室推しをしてくる。同感だ、音楽室より図書室のがいいな。 『そうだね、本好きだから行こうか。』 少しお兄ちゃんになった気分ですよ。うふふ
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