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「よい!鈴が気になるのか?」 隆丸は ちらっと楓さんを制してから 私に鈴を見せてくれた。 …どうして 鈴が気になったんだろう…。 私は 見せてくれた鈴を眺めた。 …リン…リン…。 鈴を鳴らしてみた。 …聞いた事あるよぅな…。 ないような…。 私は 不思議な気持ちになりながら 隆丸に鈴返そうとした。 …リン…リン…。…ポトン…。 再び 鈴の音がして 私の袖から 一つの鈴が落ちた。 「…!?」 「そなたも鈴を?」 私は 隆丸の問いに おもいっきり首を振った。 隆丸は 袖から落ちた鈴を手に取り驚いた。 私も 鈴を見て驚いた…。 隆丸の鈴は 古くて黒い鈴。 私の袖から現れた鈴は新しい白い鈴。 驚いたのは 両方の鈴に同じ龍の彫り物がしてある…。 「…不思議な事があるんだな…。黒と白…同じ龍…」 隆丸は 鈴をじっと見つめていた。 「この彫り物は…私の祖母の神社の境内にある彫り物と同じなんだよ…」 今度は 私が 驚く番だった…。 「…そなたの袖から出て来たが…知らないんだな?」 私は うなずいた…。 「そぅか…」 隆丸は 少し考え込んでいた。
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