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…娘…。
…娘…。
……誰?……
…私を呼んだ?
…娘よ…私を助けておくれ…
…あなたは…?……誰?
…娘よ…そなたにしか 私を助ける事は出来ないんだよ……
私は 自分の体が暖かくなった事を感じた…
まるで、誰かが私を…
…抱きしめているよぉだった…
…私は そなたを待っている…
話しかけた人物は 私から離れて行った…
…待って!…私は 何処へ行けば!…
これが 私への道標だよ…
私の体の中に 光が吸い込まれて行った…
…何?
私は 遠退く意識に逆らう事が出来なかった…
「…娘…しっかりいたせ」
…誰かが私を呼んでいる…?
「若君!そのような娘…」
私は 何か聞こえたような気がして目が覚めた。
《ここは…どこ?》
私は 辺りを見渡した。
寺の外れにある寂しそうな桜の木にもたれていた。
目の前には 見た事の無い人がいた。
それも、驚いた事に侍にみえた。
若武者と少し年寄りの武士のようだ…。
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