721人が本棚に入れています
本棚に追加
月明かりが辺りを照らす丑三つ時。砦の櫓(やぐら)がシャーブルの軍を捉えた。
それだけなら大したことではないのだが、真夜中のため見つけるのが遅れた上に、関所の見張り交代が目的とは思えない大軍だった。
男は急いで鐘を鳴らした。
シャーブル軍は既に関所を破ってしまった。
関所とフォレストは僅か百メートル程しか離れていない。シャーブル軍がフォレストに到達するのは直ぐだろう。
「敵襲!敵襲!」
砦内で訓練していた兵士、眠っていた兵士の大半が外に集合し陣形を整えてシャーブル軍を待った。
残りは急いでメイの下へ向かい、脱出の準備をした。
最初のコメントを投稿しよう!