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「わかってるよ。刺し違えてでも殺すよ」
男は苦笑いする。
「一週間もすれば報告が来るだろう。サンブライトまでは三日はかかるからね」
「一二年も待ったのよ。それがようやく……。ふふふ……、早くマーシャの死体を拝みたいものだわ」
不気味に笑うリリスの言葉にテリーの身体が震えた。
マーシャと言えばこの国の王妃じゃないか。それを殺そうとしているのか……。
リリスがマーシャを憎む理由はわかったし、テリーも好きではなかった。しかしテリーの良心はそれを許さなかった。
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