プロローグ

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砂漠の戦場で破壊された戦車の脇に倒れている大男に少年が駆け寄った 少年「隊長!!!だいじょ!!?」 隊長「‥レオン‥か?」 この時隊長の服は腹から下が血まみれだった レオン「はい‥オレです、今手当てしますから喋らないで下さい」 隊長「‥レオン‥俺‥ゴホより他の‥奴等を‥ゴホゴホ」 レオンは俯き口を開いた レオン「‥みんな‥‥死にました‥グスン」 隊長「そうかゴホゴホ‥レオン‥俺は永くは無いお前ゴホ‥は生きろハァハァ」 レオンの頭を撫でた レオン「何言ってるんですか隊長!!一緒に生きて帰りましょう」 レオンが服に手を伸ばしたが、隊長が手をつかんだ レオン「!!!手を放してくだ――」 隊長「レオン!!ゴホ 良く聞け‥コレを‥家族に渡ゴホしてくれハァハァ」 そう言いドックタグと手紙を差し出した レオン「っ!‥自分で渡してくだいよ」 隊長「ハァハァ自分で渡したいがゴホゴホ無理だハァハァ」 レオン「隊長!!」 隊長「コレはハァハァ俺からの最後の命令だゴホ〝レオン・ヘイル二等兵!全員分のドックタグと手紙を持って前線を離脱しろ!!〟ゴホゴホゴホ」 レオン「ですが‥たい――」 隊長「これは命令だ!!良いかハァハァレオン戦争はな死んだらゴホゴホ負けだ!!‥お前にいつかは守りたい物ができるハァハァ‥それを守る為にゴホゴホ生きろ――」 言い終ると撫でていた手が頭からずり落ちた レオン「隊長!グスン‥」 立上がり隊長を見つめ敬礼した レオン「隊長‥分りました‥必ず渡します」 その後半日かけて部隊全員のドックタグと手紙を袋に集め夕焼の砂漠に消えた
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