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「お母さん。お弁当は?」
「?そんなのないわよ?だって昨日何も言わなかったじゃない。」
「え?」
沙羅は言葉を失った。
それから、弟ができてから沙羅の家族は崩れ始めた。
母親は沙羅に冷たく当たりはじめた。
「こんな出来の悪い子だったのね!」
とか、
「あんたなんか私の子じゃない!」
とか…。
そしてとうとう、沙羅の前から家族が消える日を迎える。
「ただいま!」
沙羅が帰ってくると誰もいない。机の上には一枚の紙が置かれていることに気がついた。
『買い物に行ってきます。』
沙羅は待った。
しかし誰も帰ってこない。
「信じていたのに…。」
沙羅は裏切られた。
一番愛していた家族から…。
そして沙羅は叔父と叔母に育てられることになった。
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