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体育館に来てみると真面目に練習しているが、何人かの生徒は見学に来ている女子と話していた。
「(キャプテンの方はどなたでしょう。)」
「どうしたの?見学?」
辺りをキョロキョロしていたら、女子と話していた一人の男子が話しかけてきた。
「え…見学ではなく、キャプテンさんに渡すものがあって…。」
「キャプテンは…あの人だよ。あの偉そうに指示出してる。」
「わかりました。ありがとうございます。」
少し苦笑いをしながら答えた。
沙羅はみんなが休憩に入るまで待っていた。
「おーい。休憩に入るぞ。」
「あのーこれ。」
ようやく、休憩に入ったので沙羅は先生から頼まれていた紙を渡そうとした時、女子の大群に押し出された。
「「「このタオル使って下さい!!!」」」
「あ…ありがとう。」
その様子を見ていたらさっきまで練習していた男子が話しかけてきた。
「凄いでしょ。」
「えぇ。…あ!この紙キャプテンさんに渡してもらいませんか?」
「ラブレター?」
「違います。今日の練習メニューを預かってきました。」
沙羅はきっぱり言う。
さっきも勘違いされたのだろ…。とも思ったが、訂正するのも面倒なのでやめることにした。
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