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職員室に向かう途中会話はなかった。
「ね、君。」
「あの、『君』って呼ぶのやめてもらえますか?私の名前は水無月沙羅と言います。」
沙羅は誰に対してもドライで、いつも冷たい態度をとってしまう。
「あ、ごめんね。水無月さんは、部活に入ってるの?」
「いいえ。勧誘はたくさんあったんですが私の性格上長続きしないので。そういえば、私あなたの名前聞いていませんでしたね。教えてくれませんか?」
「え!?知らないの!?」
「どういうことですか?」
沙羅は頭をかしげる。
意味がわからなかった。
「バスケ部は結構有名だから知らない人が少ないはずだと思って。俺の名前は吉井哲弥(よしいてつや)。あらためて、よろしく。」
「よろしくお願いします。」
会話は沙羅の愛想の悪さで終了をむかえる。
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