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「強くなりたくなければ辞めればいいだろ?Bランクぐらい俺がいるから大丈夫だ。
で、その依頼はあるのか?」
歯を食いしばり悔しい表情をするメアリー。
確かに強くなりたい。
しかし、恐怖と言うものがあり気持ちを押し殺し反発しているのだ。
「…西の奥の森"喰い木の森"にいるドルゴル十体の討伐ならあります」
依頼書を手に取りクライスに渡す。
「それでいい。じゃあみんな自己紹介してからいくぞ?」
「ってなんであんたが仕切ってんのよ!?」
「まあいいだろメアリー」
どんどん仕切っていくクライスにくってかかるメアリーを落ち着かせるカイン。
「属性、武器、得意な事をいってくれ。じゃあそこの緑髪の男!」
「僕はシュウイだ。緑髪の男じゃない…」
指されたのは少し離れた所にいたシュウイ。
これらはみんなカインとルアの友達である。
「まあいいか。僕の属性は嵐と岩。魔武器は"楓屡斗=フルート"で得意な事は騙す事かな。次ミレニア」
「は~い!私の属性も嵐と岩で魔武器も"風屡斗=フルート"!得意な事隠す事かな?」
と、こんな風に続けていきやがて自己紹介は終えた。
「じゃあみんな魔法陣を発動させるから俺に掴まれ」
そそくさとクライスに掴まりメアリーは渋々掴まる。
すると依頼書に施された魔法陣がクライスの魔力に反応し、魔法陣が展開されると六人の姿は消えていた…。
ー場所は移り魔法陣で飛ばされたここは喰い木の森前。
「何だか…怖い…」
薄暗く自身の背丈を遥かに超えた木々が散乱し、地面からも草が伸びきり視界も悪い。
怖いというルアの言葉もこれを見れば分かることだろう。
「で、クライス。ランクBなんか請けちゃったけど大丈夫なのか?」
「何度も言わせんな…。俺がいるから大丈夫って言ったろ?」
だからメンバーがそれが心配な事に気づいていなクライス。
ただ、それが誠かは定かではない…。
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