∬学園物語∬ⅡギルドⅡ

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ー暫く喰い木の森と呼ばれる森の茂みの中を歩き、途中人喰い花に襲われた者も居たが無事ドルゴルがでる目的地に到着した。 襲われたのは言うまでもなくクライスだ…。 「ドルゴルは猪みたいな奴だが、茂みに隠れていて全く見えない上に上空から岩が降ってくる事もある。気をつけろよ…こんな風にッ」 刹那、突然メアリーに降り注ぐ中位の岩。 クライスは強く地面を蹴ると勢い良く岩に接近し蹴り飛ばした。 「わかったか?」 蹴り飛ばされ木にめり込んだ岩、それを驚きの目で見るメンバー。 「よ、余計な事しなくていいのよ!」 何故か突っかかるメアリーだが恥ずかしかったのか頬を薄く桃色に染めている。 それ対しやれやれと言った感じで話すクライス。 「良く言うな。びびってた癖に…」 いや、只挑発しただけだった。 「少し驚いただけよ!」 また始まったかと見るのもメンバーだが討伐目的のドルゴルが三体も現れた為そのまま戦闘態勢に入る。 「こいつは置いといて…。 先ずメアリーとルア、シュウイとミレニアで組んで倒せ。 実力がみたい…。 カインは一人でやれ」 「ちょっとあんたは何もやんないの!?」 「一々五月蠅いな?お前俺の事そんなに好きなのか!?」 「…違うわよ!!」 再び次は湯気が出そうな程顔を真っ赤に染めたメアリーは、そう言い放つと逃げ去るようにルアの所へ向かっていった。 だがメンバーにそんな会話を聞いている余裕はない。 何故かと言うと原因はメンバーの目の前にある。 茂みからはみ出た長くて丈夫そうな角と、つんつんと生えた太い毛。 息を荒げ、今にも突進して来そうな勢いで睨みを利かしていたからだ。 しかしクライスはと言うと何時の間にか木の上に座っており鑑賞の態勢に入っていた。 「さ~て、お手並み拝見」 そして二人対ドルゴルの三組の戦闘が開始された…。
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