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ドルゴルとの戦闘に入ったメンバーは、一旦それぞれが離れて戦いやすい様にする。
「ミレニア頼んだよ!」
「まっかせてぇ!」
先に仕掛けた所はシュウイとミレニアの組。
呼び寄せた魔武器を片手にドルゴルとの間合いを詰める。
二人の魔武器フルートは息を吹き込む所と逆の先端から刃渡り六十㎝の刃が出ており出し入れが可能なのだ。
その刃を出し、シュウイとミレニアは息を合わせ左右からドルゴルに切りかかる。
しかし全く避ける様子の無いドルゴル。
いや、攻撃されるのを気にしていない。
ドルゴルの体を見ると傷だらけ…
「ミレニア不味い!攻撃をするな!」
…遅かった。
シュウイの声虚しく既にドルゴルの背中部分を切りつけていたミレニアだが何時の間にか体が中に浮きドルゴルの追撃を食らっていた。
「大丈夫か!?」
追撃を食らって木に叩きつけられたミレニアは一瞬息が止まりその後苦しそうに息をし始める。
「ごほッ…兄さん大丈夫…!」
「わかった…。どうやらドルゴルはカウンター主体の攻撃スタイルらしい。 魔法で怯ませた所を攻撃しよう。」
ミレニアが大丈夫そうなので一先ず安心したシュウイ。
だが、まだ安心するのは早い。血が上ったドルゴルは待ってはくれない。
突進して来たドルゴルを回避し、覚えたての嵐属性の初級魔法を二人同時に発動させる。
「「嵐の力。我が使い手…【ストーム】!!」」
二人の掌から放たれるは先端が尖った小さな竜巻が二つ。
ドルゴルはその竜巻を避けない積もりなのか呻き声を上げ竜巻に迎え売った。
「幾ら初級の魔法とは言っても直撃すれば致命傷になる!」
「いけぇーっ!」
自身満々でドルゴルと竜巻が直撃するのを待つ二人。
ーーーー…だが、、
「えっ!?」
「しまった!」
そこには直撃したにも関わらず、無傷のまま此方に突進して来るドルゴル。
ここからが悪夢の始まりであった。
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