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ー食材も買い終わり、次に向かったのは様々な洋服を取り揃えている"mix"と言う洋服屋さん。
何故そこに来たと言うと、珍しいメアリーからの要望があったからであった。
食材の買い終わり時に「洋服が欲しい」と言うことで来たのだ。
「んで、どういうの買うわけ?」
「あ、あんたに関係ある?」
「無いな」
「…」
会話が続かず沈黙…。
紛らわすかの様に服を選ぶメアリーの姿は寂しそうでこの上ない。
…なんで素直じゃないかな。
此処はお互い様か、とつっこみを入れ溜め息を一つ吐く。
「迷ってんのか?…それ」
それと称するのはメアリーが手に持った白のワンピースと薄い水色のワンピース。
先程から悩んだ様子で睨めっこ。
「い、一応あんたの…その…意見を取り入れてあげるわよ!」
ほんのりと頬を赤く染めたメアリーの姿は、可愛らしく思え鼓動が高鳴る。
「ッ……これが一番お前に似合うんじゃないか?」
そう言い指で示すのは白のワンピース。
「しょうがないわね…。そこまで言うならこっちにしてあげるわよ…」
…俺普通に言っただけだし。
後数着買ったところでってどんなけ買うんだよ!
荷物持ちのクライスはメアリーと共に集合場所へと向かった…。
「あ~!きたきたぁ!」
其処は集合場所。
既に集合していた他のメンバーはどうやら二人の事を待っていたようだ。
「早いな彼奴等…」
「五月蝿いわね…」
視界の先で手を振るミレニアに対して軽く愚痴りながら向かう二人。
「お疲れ様っと」
カインがクライスの事を悟ってか、お疲れ様と言う言葉が聞こえた。
「本当よ…。全く」
「まあ、そっちは嬉しそうだけどな。大事そうにその紙袋持ってるし…」
視線を落とすのはメアリーが両手で大切そうに持つ紙袋。
そう、クライスに選んで貰った白のワンピースが入っている紙袋である。
「う、五月蝿い!さっさと此奴の家に行くわよ!!」
と、先々と歩いていくメアリー。
一同はその後を追う様にクライスの部屋に向かった。
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