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ー異変は直ぐに現れた。
相手の生徒がうなされ始めたのだ。
二つ目の弱点、集中力、精神力に負担が架かる。
それを耐えるシュウイ。
…くッ…これはきつい…。
この技は、今のシュウイでは長く保たない。
そう判断したシュウイは、途中だが作り上げた夢を、相手の夢と書き換えた。
そして相手の生徒も夢から覚めた…。
「お…俺は?…まだ負けてないのか!?」
夢から目覚め、「まだ負けてはいない」と言うことに、気がついた相手生徒は、魔武器を握り締めシュウイに間合いを詰めに掛かった。
…が、しかし…
「な、何なんだよこれッ!!?」
周りには、何時の間にか百をも超える、【ケイドラ】と言う一、五メートル位の怪鳥が…。
「降参…しますか?」
ギラギラと睨みを利かせるケイドラ達。
「…こ、降参…します…」
その場で相手生徒はヘタレ込み、降参を告げた。
そして審判がシュウイの勝利を告げて終わる。
「ど、どうやって大群のケイドラを呼んだんだ!?」
「あれ?あれは…」
シュウイはそう言いフルートを吹く。
そうすると、大群のケイドラは霧の様に消えていった…。
「こういう事さ…!またの機会、君がもっと強くなっていることを願うよ。じゃあね」
と言い残し、ベンチへ戻った。
「流石はお兄ちゃ~んっ!!」
「まあ、僕が少し本気を見せればこんなもんだよ!」
「いや、お前結構な集中力と精神力使ったし相当疲れてるだろ…?」
「…」
妹ミレニアには褒められたものの、クライスの余計な言葉でシュウイは恥を欠いていた…。
ーそして次の対戦はメアリー。
既に、魔武器のシオラルを、出した状態であるメアリーは、フィールドへと上がる。
相手は女性。
「三試合目!メアリー=カミール対キミー=シェルートの試合を始めます。…開始!」
そしてメアリーの闘いが始まった…。
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