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ー開始と同時、メアリーは速攻蹴りを付ける為に、相手生徒との間合いを一気に詰めた。
「なっ?速ッ!?」
油断していた相手生徒は、メアリー剣撃により後方に吹き飛ぶ。
真後ろ一直線に、凄い勢いで吹き飛ばされた相手生徒は、競技場の壁に激突し、意識を失っていた。
「しょ、勝者メアリー=カミール…」
「つ、強ぇ…」
「あの可愛さで反則だろ!?」
観戦している生徒達が騒ぐ中、凜とした態度でベンチに下がるメアリー。
「流石は委員長だな~」
「役立たずのあんたに言われたくないわよ」
…本当にこいつ素直じゃねーな。
いや、只のツンデレか~。
椅子に座ったメアリーは、クライスに褒められた為か、照れている様子。
「素直じゃないよね~メアリーってぇ」
「ツンデレって奴だね…」
「う、五月蝿いわよそこの双子!」
「照れちゃってぇ~可愛いねぇ!」
からかう事に、長けるミレニア。
…ーそんな事はさて置き、次の試合で、カインが勝つと優勝。代表決定と言うことだ。
ゲイドルグを手に、フィールドに立つカイン。
「第四試合、カイン=レリーフ対サルト=バラードの試合を始めます。…開始!」
「聖なる力、我が使い手…【ホーリーキル】」
軌道予測不可の光の光線が数本、細かく道を曲がるように放たれる。
「中級魔法!?それに意気なり発動させやがって……【フレイムウォール】」
詠唱破棄で、防御魔法を発動させ、カインを護るようにして、炎の壁が展開する。
…これじゃあ防ぎ切れないな。
既に炎の壁が光線を防ぎに入っている。
「【ファイヤード】」
一羽の炎の鳥が、カインに危害を加える光線を、打ち消した。
「ちっ…無理だったか。」
「そんな単純な攻撃を、喰らう訳がないだろ?」
「ほざけーッ!!」
一気に加速し、カインとの間合いを詰め、トンファーと言う魔武器で襲い掛かる。
しかし、そんな単純な攻撃が、カインに効く訳もなく、相手生徒はゲイドルグの三つの矛先で、脚、脇腹、肩と切られたのであった。
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