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ー一方、教室を出たクライスは、八階の校長室に来ていた。
「それで、彼奴の護衛に続いて何やればいいんだよ?」
「実は、これなのよ…」
そう言って、校長が見せたのは一枚の依頼書…。
クライスは、見せられた依頼書に目を通した。
…………………………………
【依頼書】ランクA短期任務
…もう、私達の手には終えません。どうか、御願いします。私達に救いの手を!!
…依頼内容…
場所=カルト郷
【謎の黒い影の討伐】
ランクA以上
報酬40000$
…………………………………
目を通し終えたクライス。
「謎の黒い影ってなんだよ?」
「そう、それがわからないのよ…。
それにランクAの任務なのに死者が続出…
どう?行ってくれるかしら?」
…と、その時…
「お母様!私も行きます!!」
話の内容を、盗み聞きしていたのか、校長室に勢い良く入って来たのはメアリーだった。
「メ、メアリー…。
クライス、あなた尾行されてたわね。気付かなかったの?」
「…さぁ~な」
校長が、クライスがこの状況を図った事に、気付くのはそう時間が掛からなかった。
「兎に角、行くなら代表メンバー全員で行く。」
断固として意見を曲げない気のクライス。
「しかし、クライスは兎も角、他の人達にはとても危険…。
行かせてあげられないわ」
「御願いしますお母様!!」
何故か必死で、校長である母親に、頼み込むメアリー。
「此奴らは俺が守る。だから、行かせてやってくんねーか?」
「だけど、クライスあなた…」
「心配ない」
最後に、少し暗い顔をしたクライス。
それを、見逃さなかったメアリーは、クライスが何かを隠して居ることを悟る。
「仕方ないわね。…わかったわ。明日、少し楽しみにしてなさい?」
「お母様、有難う御座います… 」
「メアリー?気を付けるのよ?後は頼んだわよ…クライス」
二人は、返事を返すと校長室を出た…。
「で、あんた何で八階に入れんのよ?」
「教えねぇよ~」
と行って、クライスは走り出す。
「ちょ、ちょっと!待ちなさいよ!!」
それを追い掛けたメアリーだった。
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