∬学園物語∬Ⅲ予選Ⅲ

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ー一方、教室を出たクライスは、八階の校長室に来ていた。 「それで、彼奴の護衛に続いて何やればいいんだよ?」 「実は、これなのよ…」 そう言って、校長が見せたのは一枚の依頼書…。 クライスは、見せられた依頼書に目を通した。 ………………………………… 【依頼書】ランクA短期任務 …もう、私達の手には終えません。どうか、御願いします。私達に救いの手を!! …依頼内容… 場所=カルト郷 【謎の黒い影の討伐】 ランクA以上 報酬40000$ ………………………………… 目を通し終えたクライス。 「謎の黒い影ってなんだよ?」 「そう、それがわからないのよ…。 それにランクAの任務なのに死者が続出… どう?行ってくれるかしら?」 …と、その時… 「お母様!私も行きます!!」 話の内容を、盗み聞きしていたのか、校長室に勢い良く入って来たのはメアリーだった。 「メ、メアリー…。 クライス、あなた尾行されてたわね。気付かなかったの?」 「…さぁ~な」 校長が、クライスがこの状況を図った事に、気付くのはそう時間が掛からなかった。 「兎に角、行くなら代表メンバー全員で行く。」 断固として意見を曲げない気のクライス。 「しかし、クライスは兎も角、他の人達にはとても危険…。 行かせてあげられないわ」 「御願いしますお母様!!」 何故か必死で、校長である母親に、頼み込むメアリー。 「此奴らは俺が守る。だから、行かせてやってくんねーか?」 「だけど、クライスあなた…」 「心配ない」 最後に、少し暗い顔をしたクライス。 それを、見逃さなかったメアリーは、クライスが何かを隠して居ることを悟る。 「仕方ないわね。…わかったわ。明日、少し楽しみにしてなさい?」 「お母様、有難う御座います… 」 「メアリー?気を付けるのよ?後は頼んだわよ…クライス」 二人は、返事を返すと校長室を出た…。 「で、あんた何で八階に入れんのよ?」 「教えねぇよ~」 と行って、クライスは走り出す。 「ちょ、ちょっと!待ちなさいよ!!」 それを追い掛けたメアリーだった。
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