∬学園物語∬Ⅴカルト村Ⅴ

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ーそれから一日後、代表メンバーは校門の前へと集合した。 「クライス、本当に行くのか?」 「まあな~」 次の日に、クライスは依頼内容の全てを、代表メンバーに説明した。 「校長から、ランクAの任務を請けた。」 この事を、クライスの口から聞いたカイン達は、只驚く事しか出来なかった。 自分達がランクAの任務を請ける?そんなのは死にに行くような物…。 それに加え、恐怖心が体を鈍らせ邪魔をする。 しかし、カイン達は此処に集まった。 「絶対に、死んでもお前達を護る」 何時も、頼りないクライスが、この時だけ凄く信用できた…。 そうして、カイン達はここに集まったのだ。 それから数分後、カミール校長が校門前に現れた。 「ちゃんと集まってるみたいね?」 「「「お早う御座います!」」」 此処、メルセディア学園の校長にして、メアリーの母親。 間近で初めて、対面したカミール校長に、緊張を隠せない様子の一同。 それもその筈、八階に入れる者以外は、カミール校長と対面する事など、殆ど滅多にない。 「そんなに固くならないでいいのよ? はい、これ。携帯端末よ」 と言って、カミール校長が魔法で出したのは、台に乗った"携帯端末"と呼ばれる、白色をした物が四つ。 「携帯端末!?」 真っ先に反応しのはカイン。 「携帯端末とは何なんだい?」 「携帯端末は超高級品だぞ!?値段が高すぎて、王族や有名な貴族達、ギルドの上の立場の者しか、手にする事が出来ないんだ…」 そんな、大それた物をくれるカミール校長は、一体何者なのか…。 校長が【暗闇の戦慄】だと言うことは、メアリーも知らない…。 「でも何で四つなのお母様?私は持っているからいいとして、後一つ足りませんよ?」 そこで、この疑問に気付いたメアリー。 「…ねぇ、カイン。あのメアリーが上品に話してるよ…?」 「…ああ…似合わないよな…」 ひそひそと話す、ミレニアとカインだが、メアリーは気づいているのか鋭い眼光が二人を襲った。
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