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ー魔法陣で飛ばされ、着いたのは此処、"サルサント国"の門の前。
この国は、これと言った戦力は無いが、財力がある為、店には良い品々が、取り揃えられている。
サルサント国から、西に進んだ所に、カルト村がある。
カルト村が、依頼に払う報酬を、肩代わりしたのも、サルサント国の王である。
「よし、着いたな…。先ずは宿に荷物を置いて、それから依頼者であるサルサント国王の所に行くぞ?」
何時もなら此処で、「何であんたが仕切ってんのよ!!」とか言い出すメアリーだが、王の名に緊張しているのか、反応を示さない。
他の者も例外ではなかった。
「心配すんな。あの人は良い人だから」
「「…?…」」
そして、街並みを楽しみながら、宿に向かった。
ーチェックインを、済ませたクライス達は、サルサント城に向かう。
城はやはり最深部にあり、メルセディア城程ではないが、とても大きい。
「お前ら一応言っておくけど、王族には許しがあるまで丁寧語だ。破れば即牢屋行きだからな」
その言葉を聞いた一同は、唾を呑んだ。
やがて、城の門前に着いたクライス達は、依頼書を見せ、案内人の指示通りに動いた…。
「こちらが王の間に御座います。中で国王がお待ちになっております。どうぞお入り下さい…」
案内人は、そう告げると大きな扉を開けた…。
扉を、開けたと同時に広がる煌びやかな部屋。
歩く道には赤い絨毯。
そしてその先には王座に座るサルサント国王。
「国王様、依頼を請けて下さった方々をお連れいたしました。」
膝を付き、述べていく案内人。
「ご苦労であった。…下がって良い」
「はっ!」
案内人はそう言い残すと去って行った…。
「頭が高いぞ!!」
突然、国王の近くにいた者が、クライス達に怒鳴る。
止む終えず、すぐさま跪いた。
しかし、何故かクライスだけ跪いていなかった。
「何してるんだクライス!無礼なら態度を取ると牢屋行きなんだろ!?」
必死なるカイン。
すると、何処かでクスクス聞こえる。
「貴様、自らがしていることを分かっているのだな?」
国王が、威圧感のある声で話すと、兵士達が槍を用いて、クライスに近づく。
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