∬学園物語∬Ⅴカルト村Ⅴ

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「はぁ…国王さんよ?あんたはそんな柄じゃないだろ」 この時、カイン達一同は唖然としていた。 何と、クライスが一国の王と普通に話している。 普通なら、これは刑罰に値する事だってある。 なのにクライスは普通に話している。 だから、訳も分からなくなって、一同は唖然としているのだ。 「こらクライス!お前がしっかりせねば、ばれるではないか……はっ!?」 「…ばれる?」 静かに響く、メアリーの声。 「自分でばらしてどうするんだよ? …はぁ、みんな普通にしていいぞ? ここの国王は気楽な国王でな、固いことが嫌いな国王なんだ」 「こら、クライス!気楽とは何だ?優しいと言え!」 「「…………」」 ジト目で視線を送り続ける一同。 その視線に、気付いた国王は、何だか申し訳無さそうな表情をしている。 「そ、そうであった!食事を用意しておる!此方へ参れ!」 何とかして、誤魔化そうとする国王に、着いていく。 そして、数十メートル以上ある、長方形のテーブルを置いてある部屋に入った。 そこには、豪華な料理が並べられていて、準備万端の様だった。 「さ、さっきは悪いことをした。明日は大変だろう…。思う存分食べてくれ!」 国王の言葉と共に、料理を味わった……。 「国王、それで謎の黒い影ってどういう事なんだ?」 「ん~、その事であるが…。 …姿が見えないのだ。」 「姿が見えない!?」 クライスが、少々驚き気味に反応すると、国王が慌てて訂正する。 「いや、完全に姿が見えない訳でわない!見えるのは人型の黒い影だけなのだ…。 それに加え、幾ら兵士達が攻撃しようとも、全く当たらない。」 「厄介かもな…」 「ねぇ、それって何か種があるんじゃないの?」 豪華な料理にも、目を呉れずに、話を聞いていたメアリーが、話に入る。 「かもしれない…。 実際、直に対峙した兵士達は皆、黒い影の周辺にも黒い影を見ている。 何かあるのかもしれん」 それから、ある程度の情報を聞き、料理をしっかり食べて宿に戻った…。
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