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「はぁ…国王さんよ?あんたはそんな柄じゃないだろ」
この時、カイン達一同は唖然としていた。
何と、クライスが一国の王と普通に話している。
普通なら、これは刑罰に値する事だってある。
なのにクライスは普通に話している。
だから、訳も分からなくなって、一同は唖然としているのだ。
「こらクライス!お前がしっかりせねば、ばれるではないか……はっ!?」
「…ばれる?」
静かに響く、メアリーの声。
「自分でばらしてどうするんだよ?
…はぁ、みんな普通にしていいぞ?
ここの国王は気楽な国王でな、固いことが嫌いな国王なんだ」
「こら、クライス!気楽とは何だ?優しいと言え!」
「「…………」」
ジト目で視線を送り続ける一同。
その視線に、気付いた国王は、何だか申し訳無さそうな表情をしている。
「そ、そうであった!食事を用意しておる!此方へ参れ!」
何とかして、誤魔化そうとする国王に、着いていく。
そして、数十メートル以上ある、長方形のテーブルを置いてある部屋に入った。
そこには、豪華な料理が並べられていて、準備万端の様だった。
「さ、さっきは悪いことをした。明日は大変だろう…。思う存分食べてくれ!」
国王の言葉と共に、料理を味わった……。
「国王、それで謎の黒い影ってどういう事なんだ?」
「ん~、その事であるが…。
…姿が見えないのだ。」
「姿が見えない!?」
クライスが、少々驚き気味に反応すると、国王が慌てて訂正する。
「いや、完全に姿が見えない訳でわない!見えるのは人型の黒い影だけなのだ…。
それに加え、幾ら兵士達が攻撃しようとも、全く当たらない。」
「厄介かもな…」
「ねぇ、それって何か種があるんじゃないの?」
豪華な料理にも、目を呉れずに、話を聞いていたメアリーが、話に入る。
「かもしれない…。
実際、直に対峙した兵士達は皆、黒い影の周辺にも黒い影を見ている。
何かあるのかもしれん」
それから、ある程度の情報を聞き、料理をしっかり食べて宿に戻った…。
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