準備室の悲鳴

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そんな大きくなったネロの前足で踏まれてる白い虎に似た魔物がいた。 「目が覚めたんだぁ♪」 リーシャは嬉しそうに目の前の状況をスルーしてその魔物に言った。 「目が覚めたんだぁ♪じゃないよ!!リーシャ!!この子逃げ出そうとするんだよ!!何とかして」 ネロの訴えにやっとリーシャは現状を受け止めた。 「離せっ!!私に触れるなっ!!人間に魂を売った汚れた魔物めっ!!私を離せっ!!」 その魔物はネロの足の下で必死にもがく。 「ダメよ、離したらあなた逃げちゃうでしょ??」 「当たり前だっ!!どうして私がこんな所にいないといけない!!離せ!!」 「この部屋から出たら周りは人間だらけよ、すぐに捕まっちゃうわ」 「お前も人間だっ!!汚らわしい!!離せ!!私にかまうなっ!!」 「コラッ!!おぬしは、おねしを助けた人を汚らわしいとは何たる恩知らず!!」 「いいのよ、フラッド。 離してあげるからこの部屋から出ないって約束できる??」 リーシャがそう聞くとその魔物は何も言わずに顔を逸らした。 「ふぅ―…仕方ない」 そう呟くとリーシャは寝室のドアを閉めて何か呪文を唱えた。  
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