信じていたもの

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「…………」 左腕を押さえながら必死に痛みを耐える。 またもや飛びそうになる意識を根性で留めた。 ゆっくりとフラフラした足取りで立ち上がる そして捕らえられている魔物たちを助けようと檻に向かう 「リーシャ!!もう無理だよ!!今日は帰ろう!!」 「だっ…大丈夫よ…それより一刻も早く出してあげないと」 止めようとするネロを振り切ってまた檻に向かい、檻の扉を壊そうとした時… 「何をしている??」 そう暗く低い声が響いた。 私は心臓が止まりそうだ…あまりに恐すぎて入り口の方に振り返ることができない… ドクン… ドクン… 心臓の鼓動がどんどん早くなってきているのがわかる 全身が痛いはずなのに…今にも気を失いそうなのに それすら感じないほど今の状況に危機を感じていた。 意を決して恐る恐る振り返る… 今いる部屋より外の方が明るいためその人の顔はハッキリとは見えない……… だけどわかる…この人は…初めて見たのに初めて見た気がしない… そうだ…見たことある…この人は 「ブラーク………」 思い出した…全部思い出した。 「黙っているだけか??聞いているだろ… こんな時間にこんなところで一体何をしている」  
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