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そんな中、何人かはその国を代表するかのように宙にいた。
「いったい何なんだ…」
不機嫌そうに呟くこの男は国で1番権力の高い男だ。
堂々とした態度で宙に仁王立ちし、腕を組んで目の前にいる魔物の大群を見た。
「一体どうしたのでしょう?」
王の周りにいるのは王の側近たち、その周りにはロリマーの幹部とロリマーのマスター。
地上では七代貴族と特八族が先頭に出て陣営を組んでいた。
王にたいして言葉を発したのは王の忠実な側近で有名なエリスだった。
「ずっと対峙しているが、何故こいつらは動かないのだ」
魔物はある境界線でピタリと動きを止め、人間たちと対峙している状態が続いている。
あまりに多くの魔物の群れに国をあげ『戦争』さながらの状態になっていた。
「何もせんのなら、こちらから攻撃するか??この数の魔物なら大丈夫だろう」
「いえ、ここは相手の動きを見るべきだと」
ビリドの横にいた国の軍隊を束ねる男が呈した。
「相手の目的と動機がわからぬゆえ、下手に動かず相手が動いてから畳み掛けるきです」
「そうだな…」
自分の信頼する男、そして何より国の軍を仕切る戦闘のトップの男の意見を男は聞き入れた。
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