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「だが、このままでいられても困る…エリス。ガキ1匹持ってこい」
「はい」
意味深なことを言うビリドに周りにいたロリマーの幹部やマスターは言い知れない不信感を覚えた。
みんなはいつ魔物が攻撃してきてもいいように構えるが魔物たちは一向に動く気配がない。
まるで……何かを待っているように
空は昼間だと言うのに、重い雲が多い鈍よりしている。
人間と魔物の間に生暖かい不気味な風が吹いた……時だった。
「「「「っ!!!!!!!!」」」」
ロリマーの幹部やマスター、それと実力のある何人かの者たちが何かを感じ身構えた。
その瞬間………王たちと向かい合うように魔物たちの上空に突如、5つの人影が現れた。
周りの者たちは遅れて反応したが、現れた人物が人間だとわかるとホッと気を抜いた。
が、しかし、相手の姿を見て安心するどころかさらに警戒心を高めたのが
オルキやライト、『極炎の創始者』『豪狂の雷刀』を含めるロリマーの幹部たち…相手の正体を知っている人たちだ。
「何だお前たちは??」
仮面をかぶり、長いローブに身を包んでいる人たちを不思議そうに見ながらビリドが問い掛けた。
「王、違います。この者たちは………」
マスターが口を開きかけたその時だった。
その5人の真ん中にいる人物が仮面へと手を持っていったのだ。
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