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夢の終り(1長編)
記憶を無くした俺を拾ってくれた両親。
受け入れてくれた家族…。
だけど、俺のせいで壊れてしまった。
あれから、六年。
俺は、高校を卒業する。
―――…
また、聞こえた。
桜が舞い散る後援で、
俺はぼんやりと夕日に染まる空を見上げた。
――ル…。
子供の頃から、聞こえていた声。
懐かしくも愛しい…声。
―――シズル!!
「貴方は…」
―シズル!やっと応えてくれましたね!!
はっきり聞こえたのは初めてで、声が語りかけてくる。
涙が溢れる…俺はそのまま手を伸ばした。
この公園は、丘の上にあって…
俺がいる場所は柵が低い場所。
「…師匠(せんせい)」
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