*プロローグ*

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魔法学園アルカディア魔導生徒会(-攻-)。 それが我々のユニゾンの名前。 アルカディアの生徒会は四人一組のユニゾンで形成され「ぶりょくかいにゅうによって統治する《-こう-》 話し合いで統治する《-しゅ-》 そしてせんせー達の指示で動く《-しん-》があるんだよー。リコリン♪」   「だ・か・らっ! 貴女は黙っていなさいと言っているでしょう!? 地の文に毎回毎回当り前のように介入してくる人なんて見たことがありませんよ!」 振り返りながら怒鳴ると、後ろにいたルルルはけらけらと笑いながら。 「それならぜーんぶ声に出して喋ればいいんだよー。あたしの《ハート・コレクター》は〝言葉にならない言葉〟しか回収出来ないんだから。知ってるでしょー?」 魔導生徒会(-攻-)のメンバーの一人。 ホムンクルス、ルルル。 ホムンクルス特有の小学生のような小さな体にふさわしい幼い顔立ち。 そして頭をすっぽり隠す大きなとんがり帽子に、学園指定のローブではなく漆黒マントで体を覆う、表現するなら黒い魔女。 髪型は確か……茶色い髪のくせがあるショート。 ホムンクルスとしての能力は、相手の考えている事を〝回収〟する《ハート・コレクター》 ルルル曰く、考えを読み取る読心術ではなく、言葉として外に出ない言葉を文字として回収する能力なのだという。 回収して集めているからルルルは人の心の文字は自分の意志で消さない限り忘れない。 そしてその文字をノートやCDなどの記録媒体に移して記録することも出来る。 もちろん生徒会での役職は、書記。 こっちの考えを何でもかんでも読み込んで記憶するその能力は、大変危険で、邪魔で、それでいて頼りになる。 後はこの性格が無ければ……。
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