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「そういえば、武藤のオッチャンは？大紀ちゃん一緒じゃなかったの？」
「あぁ……メールしたら、こんなの返ってきた」
大紀が携帯を取り出し、それを目先に突き出した(近い近い)。
焦点を合わせるのに時間が掛かったが、画面に映る短い文章には、
『玉が止まらない』
………。
またパチンコか。
パチンコ玉みたいなオデコしているクセに。
そんなに勝ってるのなら、何か奢って欲しい。
「むしろ、今日のスタジオ代払わせない？」
そんな事を考えていると、彼が意地悪そうな顔して呟いた。
相変わらず口にはチョコが付いている。
「……ああ、そうだね」
それは大いに賛成だ。
集合時間を無視して尚遊んでいるのだから、罰を与えてもバチは当たらないだろう。
というか、ベース持ち歩いたままパチンコ屋入るとは、どういう神経をしているのか。
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