~ばあちゃん~

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トントン〃いつも通り1階から2階に続く木の階段を叩いて僕を起こす。¨ふぁ~〃寝ぼけ眼で起きると当たり前のように朝食が出来ている。ばあちゃんは「顔あらって早くたべな」そう言うとかご一杯に入った洗濯物を持って2階の洗濯場まで行ってしまう。その後を飼い猫の銀ちゃんがおわえて行く。1階におりてきたばあちゃんに僕は「ばあちゃんご飯は?」と聞くと「はよから起きて食べました」と言う。「一緒に食べたらえ~のに」「銀ちゃんおるし、淋しくないよ」「ちぇっかわいくね」そう言いながら僕は学校に行った。 ある日④時に目が覚めトイレの為1階に降りるといい臭いがしてくる。僕は台所をそっと覗くとばあちゃんがたっていてご飯の準備をしている!僕は声も掛けられなかった。朝、昼、晩とぬくぬくのご飯がでてきてそれを当たり前だと思っていた僕。 僕は心でそっとつぶやいた・・「ありがとう」 そしてそれから何年かして僕はおかんと弟と暮らす事となりばあちゃんの家を出ていく事になった。ばあちゃんは何度も「また遊びにきなよ」と心配した顔で何度も僕に言った。最後に立ち去る僕に泣きそうな顔で「ご飯作るん銀ちゃんだけになってしもた」とつぶやいた。
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