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「大変だー!」
「誤解だ宮野!俺は変態じゃない、変態だとしても変態という名の紳士なんだ!!」
落ち着け義正。大変を変態と誤解してるぞ。
たまに教室で昼を過ごすとこうだ。慌ただしく廊下から駆け込んでくる義正と宮野。
「二人とも部室に行ってたんじゃなかったのか?」
「お前も来てくれ」
「まず俺の話を聞……ああ、わかった行くから」
俺の服の裾を引っ張る宮野を見て説得を諦めた。男は女の子に弱いのだ。
「で、どうしたんだよ?」
食べかけの弁当を教室に残して部室へ入る。基本的に購買組の俺だが、今日みたいに自分で作る日もある。
「見ればわかる」
机の上には漫画の原稿――だったものがあった。
「何をした?」
「読んでいたら落として、拾おうとしたところを踏んで破れた――」
までならまだ良かった。
「――からまずはご飯粒でくっつけようと――」
ここから先は食べ物を粗末にする表現が続くので割愛。味噌汁やウインナーが出て来たとだけ言っておく。
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