弐ノ風 交わる二つ

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「今日もウィンドウショッピングか」 「ん…そうね、今は持ち合わせが足りないみたいだから。拓巳がおごってくれるなら別だけど!」 「むっ…ま、また今度な」 「ちぇっ…甲斐性のない男ね。まあ今日のところは帰ろうかしらね」 なんかとても切なくなった そんな気持ちでとぼとぼ帰る。 「ん~?あれって…」 「ん?あれは…神崎か」 彼女は満面の笑みで 「やっと帰って来たのね」 「あの~何のようかな?」 「あら!?何も知らないのねまったく いきなりだけど、今日からこの家で花嫁修行をします、如月拓巳君の許嫁 神崎桐乃です」 「ん?」 「え~っ!」 『許嫁~!!!』 「そんなの聞いとらんぞ 何を訳の分からん事を言ってるんだよ」 「仕方ないわね、まずは家に入れてくれるかしら?話はお茶でも飲みながらゆっくりしましょ」 「ん…そうだなって、無理…」 ガチャッ 「お邪魔しまーす ってうわっ何この臭い男臭いわね 人間の家とは思えないわね」 「仕方ないだろ俺一人で暮らしてるんだから」 「なら今週末は徹底的に掃除ね!」 「じゃっ私は何かお邪魔みたいだから帰るわね」 「いやっ、ダメだろ」
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