弐ノ風 交わる二つ

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「問題はそこなのよ 二人が会社のパーティーで私たちの話をしたらしいわ その時に何の気の迷いか結婚が決まったのよね…」 「明確な理由を教えてくれないか?」 「ないわ」 「ない!?」 「そう、ないの。 お父さんは言い出したら止まらないし私も仕方なく了承したんだけど…」 「だけど?」 「まさか私の未来の夫がこんなボンクラだなんて… 信じらんない」 「ボンクラは言い過ぎだろ」 落胆が表情に出る 「だってそうでしょ! 勉強は出来ない誇れる物もない挙げ句の果てに部屋は汚いし…」 「だから、部屋が汚いのは男だからだ!」 「男なら身の回りからきちんとしなさいよボンクラ!」 「だからボンクラは言い過ぎだろ!」 身の回りの物を散らかしながら口論する 「あなたにはボンクラがお似合いよ! ボンクラボンクラ!」 「だから言い過ぎだろ!!!」 俺は身を乗り出したとき… 「お邪魔しまーす」 「えっ…」 いきなりのタイミングに驚いた俺は乗り出した身を支えられなかった チュッ 『!!!』 「わあお…」 優貴は顔を赤らめる 「キ…キス…」 「はっ…」 俺は即座に身をひるがえす
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