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_____ガシャンッ!!
鳴り響く金属音、慌てる使用人
「やってられっかよ、こんなの!!」
と、いう怒鳴り声とともに響く
ガラスの砕け散る音
その少年はグラスを床に叩き付け
部屋の扉へと手を伸ばす。
「お待ちください!!葵様!!」
数人のメイドが慌てて
声を張り上げた。
"葵"と呼ばれたその少年は
伸ばしかけた手を一度止め
メイド達のほうを振り向く
「待てと言われて誰が待つんだよ。」
葵は言いながら、
扉を思い切り開け
出口へと走り出す。
「っちくしょう!広すぎんだよ、この家は!!」
長い廊下を走り抜け
隠しきれない怒りと共に
玄関の扉を勢いよく開けて
庭を走り去った。
「俺は、王子になんかなるつもりはねェんだよ!!!!」
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